
バックハンドでズキッ…そのテニス肘(外側上顆炎)、負担源から整えて再発まで防ぐ。
ラケット競技・工具作業・PCマウスなどの反復で、前腕の伸筋群と腱付着部に炎症が起きるのがテニス肘。まずは炎症を広げない扱い方、つぎに手首だけでなく肘〜肩甲帯の使い方を整え、フォームと道具を見直して再発予防まで行います。
患者さまの声(例)
滋賀LSCに寄せられた患者さまの声一覧
※当院は完全予約制/日曜・祝日休みです。
テニス肘の原因
前腕伸筋群(手首を反らす筋)と肘外側の付着部(外側上顆)に、反復動作や不良フォームで微小損傷→炎症が起きる状態。片手バックハンドや手首だけで返す癖、ラケットやツールが手に合わない、肩甲帯の機能低下で負担が肘に集中することが主因です。
テニス肘のタイプ
1. カラダの問題が原因
- 肘・手関節・橈尺関節の配列不良で筋への摩擦負荷増大
- 前腕伸筋群と屈筋群のバランス不良
- 肩甲帯・体幹の働き低下で手首主導になっている
2. 生活環境が原因
- 片手バックハンド・手首返し・厚いグリップなど不適切フォーム
- 工具・マウス・家事など反復動作の多用
3. その他
- 予期せぬ衝撃(伸ばした肘での接触など)

当院のアプローチ(炎症期→回復期→再発予防)
1. 炎症期:負担を広げない
>刺激量コントロール:痛みの少ない手首中立位を基本に、必要に応じてサポーター/テーピングで付着部の牽引力を軽減。運動量を一時調整し、アイシング10〜15分を活用。
2. 回復期:配列・滑走・筋機能の回復
>関節・軟部の調整:肘・手関節・橈尺関節と前腕の張力バランスを整えます。
>筋機能の再教育:痛くない範囲で等尺性→伸張性へ段階的に。
3. 再発予防:フォーム・道具・負荷管理
手首主導をやめ、肩甲帯・体幹主導へ。グリップ径・ガットテンション・ラケット重量、作業ツールの持ち方を調整し、週単位の負荷管理を提案します。
受診の目安/セルフチェック
- 握る・持ち上げる・注ぎ動作で鋭い痛み
- 夜間痛や朝のこわばりが続く
- 数日〜1週間で改善が乏しい/日々悪化する
- しびれ・脱力(他疾患の可能性は医療機関で評価)
注意:外傷直後の強い腫脹・熱感、明らかな可動制限や神経症状は医療機関の評価を優先。所見は施術計画に反映します。
今すぐできる応急セルフケア
- 中立位キープ:手首を反らしすぎない/返しすぎない
- 短時間×小休止:20〜30分ごとに前腕の軽い脱力シェイク
- アイシング:活動後に10〜15分(皮膚状態を確認しながら)
道具・環境の見直し
- ラケットはグリップ径・重量・バランスを調整
- ガットは過度なテンションを避けて衝撃吸収を確保
- マウスは手に合うサイズ+手首中立を保てる配置に
悪化させない動かし方(痛み手前・少回数)
- 手首伸展の等尺性:痛くない角度で5〜10秒×5回
- 伸張性伸展:軽負荷でゆっくり下ろす(上げは補助)
- 前腕の脱力シェイク:手首中立で数秒ぶらぶら
※ 強いストレッチや痛みを我慢する反復は逆効果。低刺激・短時間を積み重ねるのがコツ。
場面別ミニガイド
テニス・卓球
- 手首固定・前腕は添える意識で肘負担を減
- 体幹回旋と肩主導でスイング
デスクワーク
- 肘は90°前後・前腕支持で力まない
- ショートカットでクリック回数を減らす
家事・育児
- 重い鍋やケトルは両手+体幹で持つ
- 繰り返し作業は左右交互に
初回の流れ
- 問診:発症状況・フォーム・道具・作業内容・既往歴
- 評価:痛み部位、関節配列、筋力、誘発動作
- 説明:原因仮説と回復ステップ、セルフケア共有
- 施術:配列調整+軟部組織ケア+テーピング/運動指導
テニス肘で用いるカイロプラクティックのテクニック
- 骨の歪み:四肢テクニック/関節マニュピレーション
- 筋・軟部組織:ニモ・テクニック/アイシング/テーピング/キネシオテーピング/MET(マッスル・エナジー・テクニック)
よくある質問
温める?冷やす?どっちが良いですか?
活動直後や熱感が強い時は冷却(10〜15分)。落ち着けば血流改善のために軽い温熱と等尺性エクササイズへ。
練習は休むべき?
完全休止よりも、痛みの出ないフォーム・負荷での調整が回復に有利。段階的にボール数・強度を戻します。
エルボーバンドは有効?
外側上顆の牽引力を軽減し炎症期の痛み対策に有効です。付けっぱなしは固さの原因にもなるため、使用時間を調整します。
まずは相談
相談だけでも歓迎です。 ラケットの写真(グリップ径・ガットテンションが分かるもの)や、作業ツールの写真があると、負担源の特定がスムーズです。
ご予約前のご相談歓迎。








